色々なお店で
店員さんと上手にお話して
納得いく買い物を成し遂げる自信がありますか?
F1ファンの皆さん、こんにちは。
今回のシリーズは
誰もが直面する、店員さんとの楽しい話し方
についてです。
数名の店員さんに 長尺で お話を聞かせて頂いたため
前・中・後と投稿を分けています。
さて、ホリデーシーズンのこの冬
私は誕生日が12月ということもあり
1年に1回だけ
普段はなかなか買えない価格帯のワインを1本購入する月にしています。
ウインドウショッピングでなく、必ず買う!
と
心に決めていると、店員さんからの話も聞きやすかったりしませんか?
そんな折、
せっかくだからこの機会にワインショップの店員さん、ソムリエさんに沢山お話を聞いて
1本のワインをさらに思い出深くしてみよう!
というテーマのもと、プロジェクトを進め始めました。
ルール
それでは早速、実践編です。
ワインショップの店員さん、ソムリエさんに
こんなお願いをしたら、どんな返事が返ってきて、どんなアドバイスを頂けるかな?
というリアル・トーク・バトルを、まずご紹介します。
私の方に知識も度量も無く、プライドだけが棒高跳びをしていたため、どうしてもバトルの心境・・・
手始めに、恵比寿にある大型ワインショップで様子を伺おうとしました。
が
手始めにするには、少々素敵なお店過ぎました。身の程知らずでした・・。
恵比寿にて

イタリアワインのとっ散らかった様子が好きです。知らないものをどんどん知りたくなってワインを始めました!

飲むシチュエーションと人数をおしえてください!
苦手だと思うタイプのワインはありますか?
好みの国や地域のワインはありますか?
何日くらいで1本飲みますかね?
寝かせたワインも好きですか?
一人目のソムリエさんは、若々しくアクティブな印象。
腰が低く、私などでも丁寧に接客してくれて
お話は少々長め・・ いや、情熱的。

(ううむ・・このお客さんは、たくさんの種類のワインを経験してみたいヘンな人だぞ!)
お誕生日ということで、まずはやはり泡を紹介させて頂きたいです。小規模生産者のシャンパンやスパークリングは、日本でも手に入るものが増えていて、お値段以上の価値があります。大手メゾンは、その為替、評価、人気といったブランド力でどんどん価格が上がっていますし、本当に良いモノを安く飲むためには、選択肢の1つだと思います。
例えば、トータルバランスとアタックの親しみやすさが特徴の1本。若しくは少し高級なもので、こちらは良いモノになるほどトータルバランスのポリゴンが大きくなっていくという表現が適切かと思います。
次に赤を1本紹介したいです。イタリアの棚へ移動しましょう!
ご予算から考えますと、バッドヴィンテージの早期飲みは魅力的です。その中でもお客様のように一通りワインを飲まれている方 (筆者注:自称中級者) にはこちらを推薦させて頂きます。
ご紹介頂いたワイン
JMセレック パルティシオン エクストラブリュット 2015 (¥16,830)
ビルカールサルモン ニコラフランソワ・ビルカール 2002 (¥36,300)
ガリアッソ・マリオ バローロ・リゼルヴァ 2013 (¥15,400)
恵比寿 すぐ隣の店にて
さて、場所を移し
・・んん?? 奥の扉に入っていくぞ?!
とうとう私もVIP扱いか??!
と
0.01秒でも思ってしまった自分が恥ずかしい。
ワインバーだと思っていた隣のお店が、実はバックヴィンテージのカーヴであっただけです。
ここでオールドヴィンテージご担当の2人目のソムリエにご挨拶頂きました。

ワインを初めて飲んで、うまい!と思ってどんどん好きになりました。

お好きなワインはありますか?
ルイラトゥール2003なんかいかがでしょう? あれ?有名ドコロと思って軽んじていらっしゃいます?隣の店までアロマが飛んでいきますけどね。
他には、これなんて、いつ持ってってもらってもいいですね!
別に探り合いをしているわけではないので、こちらの手札は全て見せますよ。
ここは星付き店のシェフがシガラミなく仕入に来たりしますからね。
予算と、飲むシチュエーションを店員さん同士のリレーで伝えてくれたことはモチロン、
いつでも丁寧に接客してくださる姿勢にひれ伏しました。(そこに恐縮してしまうのは、私が小物だからでしょう。)

(ううむ・・このお客さんは、値段以上の価値を液体に見出したいと考えているヘンな人だぞ!)
記念日に特別な1本、ということで何か記憶に残るようなワインがよいかと思います。もしあまりご経験が無いようでしたら、やはり寝かせたワインを推薦致します。これなんかは酒勢も強く、喜びが大きいですよ。修道院を伴うドメーヌのため献酒されてしまいますので、生産量・流通量ともにごく少数となっており、特別な経験といった見地からも動機付けにご納得頂けるかと思います。
この段階で、もはやお話についていくことができず、
ストップ!
をかけさせて頂きました。(いや、酒勢や献酒といった専門用語でもストップをかけたな・・・)
なんだかんだ、90分以上お話して頂いているし!

できればたくさん質問を頂戴して、専門家の方に
自分も知り得ない最適解を導いてほしい
などと安易に考えて今回のプロジェクトをスタートさせましたが
まず、専門家の方々の情熱が凄い!
せっかく来て頂いたのだから、少しでも役に立つこと、記憶に残ることを
提供してくれようとしてくださる。
事実
この日は購入しなかったので、タダで90分の講義を聴かせて頂いたことになります。
もっと私にも喋らせてほしいな・・・
と、子供のダダのようなフラストレーションを持ってしまった瞬間もありましたが、
珠玉の講義を拝聴した分、今後の何十年と、喋れることが増えるんですね!
冷静になって考えると
掛け替えない、貴重な時間を過ごさせて頂きました。
ご紹介頂いたワイン
ジュヴレ・シャンベルタン レ・コルボー ルイラトゥール 2003 (¥18,480)
ボーヌ・シャン・ピモン ドメーヌ・ド・バプトルト 1988 (¥14,200)
ヴォーヌロマネ オー・レア ジャック・カシュー 2017 (¥12,100)
本日の教訓
それにしても
私などが想像もし得ない、とんでもない知識と経験をお持ちの方々
何か(特にワイン)を買うとき、
本当ーーにシッタカしない方がいいですよ!
むしろ、私が圧倒されて関心して打ちひしがれていると
もっと凄いシニアソムリエが奥にいらっしゃるということで若干紹介してくれそうになりましたが、
即座にお断りしました。
男が自分の敗北を額面で受け入れるその日
その日は泣きたくなりますけど
その中でも

これなんか、いつ持っていってもらっても構わないですよ

探り合いをしているわけじゃないですが (探り合いしたいのがバレた)
と
いったアイスブレイクを入れてくださり、砕けた言葉でコミュニケーションしてくれたのが嬉しかったです。ただでさえワインのヴィンテージカーヴなんて敷居が棒高跳びしてますので・・・
けど
時間は何時までと伝えた方がよいですね 絶対に。 これも私の経験不足であるが故でした。
本日の教訓
・ソムリエの方はじっくりとワインを選んでくださるため、時間が無い場合などは予め●●時まで、と予定をお伝えしておく
・ソムリエの方は、大手生産者の所謂ブランド商品よりも、(ワインマニア以外に)無名であっても値段以上に価値があって、本当に満足できるようなワインを薦めてくださる
・知識の差を歴然と感じるのであれば、ただただ聴き入るのもよし
・知ったかぶりをしない
SCギイヤール ジュヴレシャンベルタン ラ・プラティエール 2017

初めて本格ブルゴーニュを美味しいと感じた1本かもしれない。小さな黒い果実群に丁寧な仕事を連想し、子供たちが一所懸命に練習した英雄ポロネーズが本気で聴こえた2年目の春。ただし、本格ブルゴーニュには、足の小指の爪を踏み入れたに過ぎないことをまだ知らなかった。
~ルール~
・予算は4万円
・誕生日ワイン
・予算だけお伝えして、色も本数も問わず、店員さんに選んでもらう