前から欲しかったんだよなーこれ
少し余裕もあるし、買っちゃいますか? いやまてよ。
そろそろテイストを変えていく時期では?
そもそもこれって本当に価値があるの・・・
F1ファンの皆さん、こんにちは。
ブランドは好き
小学生の頃、全天で一番明るく輝く一等星の名前を全て覚え
おしゃれに目覚めた中学生の頃、まずは世界のブランド名をできるだけ覚え
ワインをやり始めた頃、ボルドー5大シャトーの暗記から始めた
ブランド好き
の私が 恥ずかしい
2023年
完っ全なるブランド志向からの脱却を図るべく
頭 と 心 を整理する
そんな意図のエントリーであります。
大好きなOードリーのラジオでは アルファベットのオー
でかでかとブランドロゴのプリントされたハイブランドの服がイジられることもありますが
そもそも
私、気持ちはわかるんです。
いや、わかる 寄り ではあると思うんです。
たぶん、B.とC.の間くらいなんです。私。
A.の人をむしろ清々しくて裕福で羨ましく思いますし…
ただ
高校生でお金を貯めて小さなクロムハーツを買ったりしてた頃から
高いなーー これ自分が持ってて格好いいのかなーー
と
いう漠然とした不安(?)のようなものは、もちろんありました。
ただ
リチャード・スターク氏曰く、

私たちの顧客はもちろん世界のセレブで、何十点もまとめ買いしていくスターばかりだよ。でも最近では(90年代当時)、若い子が小さなチャーム1点を大切そうに買っていくのも、微笑ましく見てる。
『クロムハーツ完全読本』
を、穴が開くほど完全読破し
よし、リチャード・スタークに微笑ましく見守ってもらおう
という意気込みでバイトに励んでおりました。
ほとんど全ての方が私と同じ経験をお持ちのことでしょう。 そうか?
ブランド志向からの脱却
ところが去る2022年
ブランド志向からの脱却 を図る大きな大きなきっかけをくれたのが
これもまたワインでした。

クセ強めに何店舗もの何人ものソムリエ様にご迷惑をお掛けして誕生日ワインを選んで頂いていたあの頃
一人の殊勝なソムリエ様におすすめ頂いた1本で
まあ
しぼられた雑巾から滴る蜜を、這いつくばってひと雫だけ舌にしたペトリュスや
五大シャトーを1つのグラスにMIXした最強ワイン やってません
より
香りは、イエローナイフのオーロラが浴室の換気口に吸い込まれていくかの如く
味は、長い家族旅行から全員無事に帰宅した時の「神様ありがとう」を体現するかの如く
目からも 口からも ウロコが落ちまくりだったのであります。
値段なんて恐らく
同年代の ペトリュス や 5大シャトーの50分の1
程度であるのに。
しかも こんなワイン誰も知らないのに。

きっとボトルできちんと飲んだことのある人なんて
年金数理人の数より少ないと思う。

立ちましょうか? 街頭インタビュー!
この1本は ほんとに 考えさせられました。
もっともっともっと ニトリやGUに注ぎ込もうと! ちがう
こういう モノやコト を提供して、味わって、生きていきたいと。
遣えるお金や時間は人によってそれぞれだけど
時間とお金の価値をもっと大切にできるような
本当は誰にも教えたくない名店のような
金額の過多だけに囚われず、『発見』をできるような経験
よし、そんな考え方の源泉をまずは整理して提供してみやうじゃないか。
ブランド志向脱却の糸口となる考え方をご覧ください。
物の価値とは
まず モノの価値を4つに分類してみました。
■情報はそれ自体にも既に価値があるが、物に宿ることで物の魅力を高める
■皆が良いと言うものは、良いモノやコトであることが多い
■話をした時に意識を共有できる
■マイナスにも働く
■時間をかけるほど、物の魅力は高まる傾向にある
■反対に、かけた時間と魅力は正比例しない傾向にある
■ドミノ倒しなど、人の手をかけた時間が価値を作る
■グランドキャニオンなど、自然のかけた時間も価値を作る
■作るのが難しいものほど、価値が高まる傾向にある
■発想の難易度が魅力となる
■作業の難易度が魅力となる
■おなじみ数が少ないことが魅力につながる
■少ないだけでは価値にならず、他の価値にレバレッジをかける価値
うーん。
ブランドの話に戻りますが
トップブランドの商品は4つの価値総てを1つのアイテムで持っている。
例えば
ドアマンが居らしてどんな顔で入るのが100点か考える銀座のブティックで
買ったバッグ。

ブランドの矜持を伝え、誰にでも高価なことがわかるその出で立ち > 情報価値
歴史と伝統に寄り添われた、その商品や販売会社に与えられる信頼 > 時間価値
自分では到底思いつかないような革新的なデザインや職人技の縫製が続けられ > 技術価値
手にできる人が限られた限定アイテム > 希少価値
世界的アートや、最先端設備も同様。
じゃあ例えば
急に必要になってコンビニでも会計の列に並ぶのがもったいなく感じて盲腸を断腸する程度の思いで一念発起してセルフレジに向かって
買ったボールペン。

ボールペンであるということのみが情報 > 情報価値なし
今やオートメーションで1秒間に1,000本が生産される 想像 > 時間価値なし
自分で製作するのは難しい > 技術価値
手に入れるのは非常に簡単 > 希少価値なし
目利きとは、価値を分割して見つめること
考えると
4つ全ての価値を1つの物で手に入れようとするのは、実はバランスが悪いのかもしれません。
4つの価値をばらばらのものやことで入手していった方が効率が良さそうだ・・?
が
価値同士はどうやらくっつき合う性質を持っていそうで、分離するのが難しいように思えます。
しかし恐らく分離は可能で、それが目利きの醍醐味 ではないでしょうか。
同時に
人を頼ることに無限の価値を感じます。
この時、不特定多数の信頼度不明確な意見は 目利きには本当に有用とは言えないようです。

信頼できる誰かを 例え裏切られたと感じることが何度かあったとしても 最後まで頼り切る!
そんな方法で得られる経験や成果物が、目利きと共に価値を醸成してくれそうです。
価値は積み重ね
これもまたワインに教えてもらったことなのですが
ある程度効率的に作られたテーブルワイン
から、飛び級して
神話のようなワイン
に
手を出した場合
神話の細部が見えてこない問題
が ほとんどのケースで発生します。
手間暇かけて丁寧に、生産者の人生を賭じて作られたような芸術作品を理解し尽くして、味わい切ることが難しい
と
強く感じます。
即ち
神話のスケール感 や 複雑性の 正体
が漠然としており、なんか凄いんだろうけど、、なんか凄い!
状態となります。
これは
価値というものは 小さな要素が積み重ねられて出来ている
からに他ならないのではないでしょうか?
人が 小さな特徴の無数の組み合わせ で形作られているように。
と
いうことは、積み重ねられた小さな価値たち 一つ一つの表情を見るためには
こちらも経験を積むしかない のです。
開けてすぐ飲めるテーブルワイン → それなりの地域や生産者の作った入門ワイン
→ 優秀な地域や生産者の作ったファーストラベル
→ 10年寝かせたワイン → 20年寝かせたワイン → 30年寝かせたワイン
などと、少しづつ深みや複雑さを増していくように。
なお
◆ 勉強をして資格を取ろうとした時
◆ ロードバイクを徐々にグレードの高いものに買い替えていった時
にも全っっく同じことが言える というのは実はプロフィールにも書かせてもらっていました。
少しずつ良いものに触れていった方が
いきなり伝説の品に触れるよりも
圧っ倒的に 手にしたものを味わい尽くすことができると思います。
大逆転の結論
でもこれ
ペトリュスや5大シャトーという 4つの価値を併せ持つ伝説の品の、しぼられた雑巾から滴る蜜を、這いつくばってひと雫だけ舌にした経験
から
比べられた し 本当に良いと言われているもの の ものさしにできたし
目からウロコだって落とせたことになると考えられます。
やっぱり
これからもトップブランドは買い漁りましょうか?
にしても
アパレル、アクセサリーに始まり、車や雑貨など
目利きが楽しいアイテムは沢山ありそうですが
全く想像もし得ない、信じられないような出会いに遭遇させてくれる機会が最も多いと考えられるのが
ワイン そう、ワイン。
ジャン・ピエール・ムリアン メルキュレイ 1985

ワインをやるにあたりアルコールに弱く、味覚や嗅覚やメドック地方の土地勘など、何も取り柄が見当たらない中、ひたすらボトルを愛でて200本以上を分析・記録してみた。ようやく、うまさがわかった。わかったよ。
日常的に飲まないという方はぜひ、状態の良い、40年寝かせたワインを探してみてください。
A.誰でも知ってるブランドロゴを着る人 > B.10人に1人は知ってるブランドロゴを着る人 > C.100人に1人しか知らないブランドロゴを着る人 > D.ブランドロゴ着ない人